
省エネって結局なにが一番効くの?
節電とカーボン削減のリアルな話
「節電って言うけれど、何から始めたらいいの?」「本当に効果があるの?」
そんな疑問にお応えするため、今回は“効果が見えやすい省エネアクション”を、家庭のエネルギー消費データをもとにご紹介します。
もくじ
- 家庭のエネルギー消費、何が一番多い?
- 効果的な省エネアクションとは?
– 冷暖房は「温度設定」と「家の断熱」がカギ
‐ 冷蔵庫は詰め込みすぎない
– お湯の使い方を見直す
– 古い家電を買い替えると、大幅に節電できることも - 節電とCO₂削減、どのくらい影響があるの?
- まとめ:がんばりすぎなくても、“効くところ”を押さえる
1. 家庭のエネルギー消費、何が一番多い?
資源エネルギー庁の調査によると、家庭で使うエネルギーの内訳(夏季)は、
おおむね以下のようになっています。
用途 | 割合(全国平均) |
---|---|
エアコン | 約34% |
冷蔵庫 | 約18% |
照明 | 約10% |
給湯 | 約6% |
その他 |
ダントツでエアコンが1位、次いで、冷蔵庫・照明・給湯と続きますが、この4種類で家庭のエネルギーの7割近くを占めています。
ということは、この4つに着目して対策をとることが、もっとも効果的な省エネにつながるのではないでしょうか。
前回の記事とかなり重複しますが、節電の大事なポイントなので、もう1度おさらいしていきます。
※資源エネルギー庁「家電製品別の電力消費割合を知ろう!」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/
2.効果的な省エネアクションとは?
・冷暖房は「温度設定」と「家の断熱」がカギ
エアコンをはじめとした冷暖房は、エネルギー使用量が多い分、改善効果が大きいです。
・夏は28℃、冬は20℃を目安に設定(あくまで指標なので、無理なく)
・温度を下げるより、風量を多くしましょう。
・断熱カーテンなどで、外気を遮断しましょう。
・エアコンのフィルター掃除で、効率アップ!
室内環境を整えることで、ムリなく電力使用を減らすことができます。
・冷蔵庫は詰め込みすぎない
冷たい飲み物や、さまざまな食品でいっぱいになっていると、電気代が多くかかります。
・冷蔵庫の中身を見直しましょう。入れっぱなしのもの、ないですか?賞味期限大丈夫ですか?
・冷蔵庫にもの多く詰まっていると、冷気がうまく回らず、余計な電気代がかかってしまいます。
・ドコにナニがあるのか把握して、ドアの開けっぱなし時間を減らしましょう。
効率よく冷やし、ドアの開閉を素早くすれば、ムリせずに電気代が節約できますね。
・お湯の使い方を見直す
給湯は家庭内で最大のエネルギー消費源。
・シャワーの時間を1分短くする。(1分で10リットル使うそうです。)
・お風呂の追い焚きを減らす。(お湯が冷める前に入りましょう。)
・高効率な給湯器に切り替える(エコキュートなど)
これらの行動は、ガス代・水道代の節約にもなりますね。
・古い家電を買い替えると、大幅に節電できることも
冷蔵庫やテレビ、エアコンなどの大型家電は、年々省エネ性能が向上しています。
特に10年以上前の製品を使い続けているご家庭では、最新モデルに買い替えることで年間数千円〜1万円以上の電気代削減につながることもあります。
3.節電とCO₂削減、どのくらい影響があるの?
例えば、エアコンの設定温度を夏に27℃から28℃にするだけで、年間でおよそ20kgのCO₂排出削減につながるという試算もあります。
これは杉の木約1.4本分が1年間に吸収するCO₂に相当します。
また、冷蔵庫を省エネ型に替えると、年間で100kg近くのCO₂を削減できることもあります。こうした数字を知ると、自分の行動が環境に与える影響がより身近に感じられるのではないでしょうか。
4.まとめ:がんばりすぎなくても、“効くところ”を押さえる
毎日の暮らしの中で、すべてを完璧に省エネにするのは難しいかもしれません。
でも、消費量が大きいところを中心に、少しずつ見直していくことが、無理のない第一歩です。
「何がどれだけ効くのか」を知って、できる範囲で取り組む。
それだけでも、家庭のCO₂排出量をぐっと抑えることができます。
次回は「補助金の活用術」について、太陽光・EV・蓄電池などの最新制度を紹介しようかなーと思います。